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第50回福井読書感想交換会、終わりました [読書会]

福井読書会第50回、無事終了しました。

『想像ラジオ』いとうせいこう著について語り合いました。震災というテーマについて参加者みなさんがどう向き合ったのか、それぞれ色んな受け止め方をされたようです。
お疲れ様でした。

次回3月は江戸川乱歩著『屋根裏の散歩者』について語りましょう。
またオススメのミステリー本を3分でご紹介ください。

#福井読書会  #福井読書感想交換会  #星を読む会 #読書会 #読書好きと繋がりたい


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第49回福井読書感想交換会、終わりました [読書会]

第49回福井読書感想交換会、無事終了しました。

ご出席の皆様、お御足の悪い中、よくお越しくださいました。ありがとうございました。次回新年1月の50回記念大会にまたお会いしましょう!

 #福井読書会  #福井読書感想交換会  #星を読む会 #読書会 #ポメラ #pomera #DM100 #キングジム #Kingjim 


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R2.11/28 第43回福井読書感想交換会レポート「まほろ駅前多田便利軒」(三浦しをん 文春文庫)  [読書会]

 「星を読む会」主催、第43回福井読書感想交換会が令和2年11月28日(土)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、三浦しをん著「まほろ駅前多田便利軒」(文春文庫)。

 例により、雑談形式で本の感想をお聞きしました。

・文才がある → お父さんも学者
・映画もおもしろい → ドラマになってる?
・キャラクターが鮮明に出てくる
・過去の過ちに対する後悔
・台詞がどっちが言っているのか分からない時があった
・悪人が悪人らしくない
 →人殺しでも悪人に書かれない
・親子関係がいびつ
・イスを「ちょっと」引いただけの多田
 →悪意と言えるだけのものがあったかどうか?
  →悪意は自分が決めるもの
・乳幼児の取り違いは今はないのでは?
 →ルール作りがしっかりしているので、ほぼ無い
・性風俗に従事している人が周りにいないが、同姓としてせつなくなる
・多田と行天の関係性
・便利軒の名前の考察
 →軒=のきさき、雨から守る
  →多田便利軒はまほろ市を守る、幸せにする役目
・多田も行天も人生をリセットしている
 →なかなかリセットできない

 だいぶん盛り上がりましたが、定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回44回福井読書感想交換会は、令和3年1月27日(水)19:00から。
 課題図書は、住野よる「君の膵臓をたべたい」を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。L1100416.jpgKIMG0562.jpgKIMG0561.jpgL1100417.jpgL1100418.jpgL1100415.jpg
タグ:読書会
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第43回福井読書感想交換会終了しました [読書会]

第43回 #福井読書感想交換会 は、令和2年11月28日午後9時定刻に終了いたしました。ご参加の皆様、お疲れ様でした。

課題図書は、三浦しをん著「まほろ駅前便利軒」(文春文庫)でした。

後日、会の内容をブログへアップいたします。
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37回福井読書感想交換会が終わりました! [読書会]

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37回福井読書感想交換会が無事終了しました。
会の様子は、また後日アップいたしますのでお楽しみにお待ちください。

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H30 3/28 第27回福井読書会レポート(楽園のカンヴァス) [読書会]

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「星を読む会」主催、第27回読書会は平成30年3月28日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 新しい場所で行われる読書会。また、新たに加わった方や久しぶりの方も数名来られ、少し緊張の面もちで会が始まりました。

 今回の課題図書は、原田マハ著「楽園のカンヴァス」。
 ニホで行われる初めての読書会にふさわしい題材と思われます。美術ミステリーと紹介されることも多い、この名著を会の皆さんはどのように読んだのでしょうか。
 まずは会の皆さん一人ずつから、2分間の持ち時間で感想をお聞きしました。

1さん
 数年前に他の会員からすすめられて読んでみた。面白くて同じ作者の別作品「暗幕のゲル二カ」を読んだ。
 絵や芸術の価値は全く分からない。1億円の絵も他の人が観ると1円の価値もないものが芸術ではないか、と思っている。
 「真贋を決める行為」自体がよく分からなかった。偽者でも本物でも人の心をうつものならどちらでもかまわないと思った。
 ピカソの贋作ではないか、と持って行くオチはすごく面白かった。
 あらためて絵の価値とはなにか、と考えさせられた小説だった。

2さん
 美術芸術関係にうとく興味もないので絵の価値が分からない自分だが、この小説は、今まで読んだ中で1、2を争う面白い本だったのでびっくりした。
 作中に「bon voyage(よい旅を)」という言葉が何回も出てくるが、自分も当時を旅しているような雰囲気になった。当時の情景が感じられた。小説自体がみずみずしい。
 引き込まれて読み切った。
 絵にも興味が沸いたし、恋愛の続きも気になる。また読み直したいと思える小説。

3さん
 久しぶりに読書会に参加したが、課題図書に惹かれたのが大きな理由。元々「楽園のカンヴァス」を推薦したAさんのオススメを信頼していて、本屋で迷った時はAさんの選択を参考にしている。
 自分も絵画に造形が深くない。100人が100人とも感動する作品を『美しい』と言える。『美しい』の定義を考えたくなる本だった。
 絵画はすごくドラマティックなことが起こる芸術だなぁと思ったし、画家はぶっとんでるなぁと思った。

4さん
 絵の善し悪し、真贋は長い時間かけてその人の作品を見、何回も何回も見れば見分けられると思う。
 でかい嘘はだませる。
 80~90年頃、投機目的で買われた作品はどうなったかと考える。絵ではなく値段を買ったのではないか。

5さん
 皆さんと同じく、絵に興味がない。
 美術展に行っても、ああ教科書で見たことあるなぁ、という感想しかなかったが、この本を読んでどのように絵画を楽しむことができるのかを学んだ気がする。
 一つの絵を見て、作者がどの時代にどんなモデルを使ったのか。今後美術館に行っても、作品の背景を感じることができるかもしれない。

6さん
 美術が大好きで、県外にも絵を見に行く。作品は大変面白く読めた。
 本を読んで、ルソーの人物像やピカソとの交流がわかり驚いた。
 印象に残ったシーンは、織絵の娘が出てくる場面。高校生の美術に対する意識が、自分の高校生の頃の意識と比べて違うことが驚いた。父が美術家志望だったので、美術は身近な所にあった。
 ルソーの絵はオルセー美術館で観た。色んな作品を観た後で、印象に残っていたのが真っ黒な影のような人が立っている中で、白い目がランランと輝いているルソーの絵だった。

7さん
 美術全般に疎く、最初分かりづらかった。大原美術館に行ったこともあるが、覚えているのは「受胎告知」だけ。
 ルソーの画家の評価はわからないし、絵の評価も分からなかったので少し作品に入り込めなかったと思う。ルソーが最近認められた画家と分かったのが印象的。
 ピカソがカッコ良く描かれていて、台詞がいちいちカッコいい。ピカソが主役の続編があれば読んでみたい。

8さん
 絵は美術館などで観たことがなかった。
 織絵の会話から「絵の中に入り込む」感性で観ていることが分かり、それがわかりやすいように書き方が工夫されていると感じた。
 「キュレーター」とルビが振ってある箇所なども少しずつ変化があり、書き方に工夫されている箇所が分かり面白い。
 恋愛の場面では「ティムがんばれ」と応援してしまい、最後の笑顔は「夢」じゃなかったと感じた。


 皆さんの感想のあとに、特に印象に残った箇所などについて話しました。

・7日間という期限の中にいろいろな事件が起こる。一日毎に起こる。
・読み休み所が分からないほどスピードのある展開
・ハードカバーと文庫での違い
・絵の中で永遠に生きるという発想
・緻密な人が書いた作品のように感じる
・コンラート・バイラーが本当の作者という落ちが良かった。
・章ごとの書き手が変わった理由の考察あれこれ
・章の最後の頭文字について
・トムが現地に出てくるのは蛇足?トムは誰に呼ばれた?
・黒幕隠しの伏線。ティムの追い込まれ感がよい。
・ダヴィンチコードみたい!?
・女性が書いたと意識させる文体
・虚構と実際の出来事の境界線がはっきりしない
・ルソーの絵を見てもピンと来ない…
・現在のルソーの評価は?
・絵の価値はどのように決まる?
  →絵を商売にする人が稀少価値を見出す
・武生の有名な絵についての真贋詐欺事件についての見解
・ルソーは幸せだったのか?
 →描きたい絵はあるけどキャンバスも買えない
  →最後、自分の描きたい絵を描いた
・「楽園のカンヴァス」まとめサイトの便利さについて
・ピカソの「女性に慣れたしゃべり方」は気になった
・不参加会員から年表、感想の差し入れあり
 →かなりの力作を作ってしまうぐらい面白い小説だった
・各会員の美術についての思い出
・新聞社と美術館の関係。勉強になった。
・ツンツンしてた織絵さんが、急にデレたのがかわいい
・「どうした織絵?」
・最高の名誉を得た人がその世界から身を引くことができるのか。
・「お友達に会いに行く」という表現。原田マハさんにとっては美術は友達のよう。
・原田マハさんの他の作品、他美術関連本について情報交換。

 今日の名言大賞は、「男の人では書けない作品」です。
 ここまで細かく書かないといけないか、という出来事がきれいに最後並ぶ、といった伏線の回収の妙を称える感想が多かったこの作品を如実に表した的確な言葉ではないでしょうか。
 皆さんはどのようにこの作品を読まれましたか?

 本日はここで時間となり、1時間半の読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。


 次回28回福井読書会は、平成30年5月16日(水)19:00から21:00まで。
 会場は福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」です。

 課題図書は、宮下奈都著「羊と鋼の森」。
 第154回直木三十五賞候補作、第13回本屋大賞受賞作品、福井が誇る女流文学作品をぜひご堪能ください。
 飛び入りも可能ですので、お気軽にご参加ください。
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27回福井読書会終了!(楽園のカンヴァス) [読書会]

第27回福井読書会が無事閉会となりました。

美術館喫茶室ニホに集まった皆様、お疲れ様でした〜
原田マハ著「楽園のカンヴァス」は大変、会員の皆さんの心を掴んだ様子で、近年稀に見る盛り上がりを見せました!


会の様子はまたレポートを上げますので、刮目して待て!!

次回は、5/16予定。
課題図書は宮下奈都著「羊と鋼の森」。
お気軽にご参加下さい。
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1/17 第26回福井読書会レポート [読書会]

 「星を読む会」主催、流浪の会合福井読書会の第26回目は平成30年1月17日(水)午後7時から、福井市渕にあるよつばCafeで行われました。

 またまた飛び込みの方も来られ、参加者8名で会が始まりました。
 今回の課題図書は、江戸川乱歩著「D坂の殺人事件」と「押絵と旅する男」の二つを選びました。
 青空文庫で読まれた方が多かったようですが、キンドルで読んだり、印刷して読んだりと読み方も様々でした。
 まずは「押絵と旅する男」から感想を聞いていきたいと思います。

1さん
 江戸川乱歩は初めて読んだ。昭和初期の作品なのに、わかりやすい文章だと感じた。
 二人称で語るように書かれる文章は読みやすかったが、今の時代のトリックに比べると幼稚に感じる。当時ならおもしろかったのか。

2さん
 江戸川乱歩はあんまり読む機会がなかった。
 「押し絵」ってのが良く分からなかったが、羽子板の事と書いてあったので理解できた。
 大正時代って泰平的なところがあった?
 着眼点を競い合う時代だったのか、浅草十二階などの物珍しいものが多かったのかと思う。
 あんまり、おもしろいとは思わなかった。

3さん
 江戸川乱歩といえば小さい頃に「少年探偵シリーズ」を読んでいた。
 読んでいくと、絵の中に入るリアルさがある。怖いぐらいの感情。最後は、すっきり腑に落ちた
 絵の中に入ったお兄さんは、絵の女性に嫌われなかったので幸せだったのではないか。

4さん
 あんまり本を読まないので、どの本を読んでいいのかを知るためにこの会に来ている。
 自分だけ老いていく怖さがあった。酷な話だと感じた。絵の娘は若いままで自分だけ表情が年老いていく。
 お兄さんが死んでしまったらミイラ化する?とか疑問に感じながら読んだ。
 毒気も含んだおとぎ話的なお話と思った。

5さん
 奇妙な話だなぁと思う。
 最近、江戸川乱歩を読み始めて「二銭銅貨」、「人間椅子」を読んだ。
 「世にも奇妙な物語」のような不思議な話だと感じた。
 仮名遣いが分からないところはキンドルが教えてくれるので、楽に読める。

6さん
 江戸川乱歩名作集で読んだ。乱歩は好きで謎解き系よりも怪奇幻想系が好き。何回も読んだ作品。
 おばあちゃんが押し絵を持っていて、これが押し絵かぁと理解した。
 二次元に入りたがる、二次元の女の子が好きないわゆる「おたく」の願望がかなう作品だと感じた。読んだ後は「良かったね」という感想。
資料の少ない浅草十二階の内部が分かる貴重な資料ではないか。
 乱歩には他の作品にも「オタク好き」なものが多いのでオススメしたい。

7さん
 おたくの願望をかなえていると感じた。二次元のかわいい女の子に恋をした話だと思う。「画面の中から出てきてくれたらいいなぁ」という思いが、「画面の中に入ってしまう」に変わった。
 テレビの女の子に恋するのと同じ、テレビから出てきてくれるといいなぁという願望。
 「魍魎の匣」の冒頭はこの作品によく似ている。
 浅草十二階は好きな建築物。
 遠眼鏡は「不思議なもの」という扱いか?反対側から覗くと絵に入れるという発送が乱歩らしい不思議な発想だと思う。

 皆さんの感想のあとに、特に印象に残った箇所などについて話しました。
・蜃気楼は「蛤の吐いた夢」
・想像だけで書いた蜃気楼の描写
・富山には蛤がモチーフの土産がある
・しょせん夢、幻の話だと書きたかったのか?
・「魚津に行ったことはないじゃないか」と友人に突っ込まれる「男」
・現実離れの話なのにリアルな描写がある
・昭和4年当時の読者がどのような気持ちで読んだのか?
・八百屋お七の絵を見て「彼岸」に旅立つ兄
・ぎりぎりの淵に立つ人はちょっと背中を押されると彼岸に行く
・兄弟が同じ姿として書かれている謎
・表情が良くない、皺がたくさんある
・男性だけ年を取る悲哀
・絵の中に入って出てくる手段が分からない悲劇
・乱歩は遠眼鏡が好き?他の作品にもあるかも?
・VRを先取りしている乱歩の世界
・凌雲閣、浅草十二階にあこがれる会員の皆さん
・リセットがかけられるVRと命がけになる昔の冒険譚の比較

 ここで時間になりましたので、次の課題図書「D坂の殺人事件」に移りました。
 みなさんから雑談形式で意見を頂戴しました。
・明智小五郎が金田一耕助みたい
・かっこよくない明智
・縦縞の浴衣を着てる明智
・作中に出てくる谷崎潤一郎「途上」は!細雪と違う!
・推理小説中興の祖谷崎潤一郎
・エドガー・アラン・ポーいいぞ
・ガストン・ルルーいいぞ
・D坂の犯人は突飛すぎる
・押し絵より6年前に書かれた割にSMって!
・大正時代って緩い時代だった?
・乱歩で初めて読んだのがD坂
・小道具が出過ぎて読みづらい
・当時の小道具の使われ方、現代での感覚のヅレ
・D坂は団子坂、近くに住んでた会員がいた!
・古本屋を営んでいた乱歩
・現代ではおしゃれな坂道に当時はマゾッホがいっぱい?
・性癖は匂いで分かる
・明智小五郎はいつからかっこよくなった?
・女性を切らした事がない明智
・モテモテの小五郎は間違いでした。書いてなかったわ
・明智小五郎を追いつめた「男」は乱歩自身?
・マゾッホに軸足を置いて書いた?誰に軸足を置いて?
・大正、昭和初期の雰囲気を味わいたい
・ダブル不倫から現代の不倫報道について
・話題は結婚観や夫婦のあり方へ
・不倫の話や家制度の話へ
・戦前は女性は働き手だった。家制度との女性の地位について。
・江戸時代は結婚離婚が多かった
・満島ひかりのドラマが面白かった
・乱歩物は官能的、淫靡的に描かれることが多いが時代に合わせた
・映画RANPOの話

 大分たくさんの論が出ましたが、時間となりましたので終了となりました。皆さんはどのように読まれたでしょうか。


 次に会員の皆さんに、「春に読みたい、新入学生新社会人にオススメしたい一冊」をオススメしてもらいました。


重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/06/28
  • メディア: 文庫


○井坂光太郎「重力ピエロ」
あらすじ:仙台の街で起こる連続放火事件。放火現場の近くには必ず奇妙なグラフィティアートが描かれていた。過去に辛い記憶を抱える泉水と春の二人の兄弟は、事件に興味を持ち謎解きに乗り出す。グラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎を解き明かしたとき、その先に見えてくるものとは。(Wikipediaより)

 映画が面白くて購入したが、「春が二階から落ちてきた」で始まる。
 途中で、家族って何だろう?って考えさせられるシーンがあり、新入生や大学生が家族のありがたさを感じることができるのではないか。


モモ (岩波少年文庫(127))

モモ (岩波少年文庫(127))

  • 作者: ミヒャエル・エンデ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/06/16
  • メディア: 新書


○ミヒャエルエンデ「モモ」
あらすじ:イタリア・ローマを思わせるとある街に現れた「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男たちによって人々から時間が盗まれてしまい、皆の心から余裕が消えてしまう。しかし貧しくとも友人の話に耳を傾け、その人に自信をとりもどさせてくれる不思議な力を持つ少女モモが、冒険のなかで、奪われた時間を取り戻す。(Wikipediaより一部抜粋)
 一番好きな本で四回も読んでいるが、毎回感想が変わる。
 新入生に読んでほしい、時間の大切さを感じることができるのはないか。



春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)

春の雪―豊饒の海・第一巻 (新潮文庫)

  • 作者: 三島 由紀夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: ペーパーバック


○三島由紀夫「春の雪」
あらすじ:維新の功臣を祖父にもつ侯爵家の若き嫡子松枝清顕と、伯爵家の美貌の令嬢綾倉聡子のついに結ばれることのない恋。矜り高い青年が、〈禁じられた恋〉に生命を賭して求めたものは何であったか?――大正初期の貴族社会を舞台に、破滅へと運命づけられた悲劇的な愛を優雅絢爛たる筆に描く。現世の営為を越えた混沌に誘われて展開する夢と転生の壮麗な物語『豊饒の海』第一巻。(amazon商品説明より)

 春が出てくるから選んだ。難読で、二回目の挑戦中。
 とにかく鬱陶しいカップルが出てくるので、こんな鬱陶しい人にならないで欲しい!という願いを込めてオススメしたい。


蓬莱学園の初恋! (富士見ファンタジア文庫)

蓬莱学園の初恋! (富士見ファンタジア文庫)

  • 作者: 新城 十馬
  • 出版社/メーカー: 富士見書房
  • 発売日: 1991/09
  • メディア: 文庫


○富士見ファンタジア文庫「蓬莱学園の初恋」
「BOOK」データベースより:蓬莱学園、東京から2500キロ、南洋に浮かぶ宇津帆島。島ひとつがまるごと学校になっていると思ってくれればいい。海と山、港に飛行場、原発に謎の怪獣…。そして10万人の生徒たち。一筋縄じゃいかない連中ばかり、一触即発の青春無法地帯。春4月、新入生の朝比奈純一は、学園遊覧の飛行船から覗いた双眼鏡に映った少女に一目惚れ。「あの娘を見つけるんだ!」不屈の情熱(だけ)を武器に、初恋の君を追う純一が巻き起こす、前代未聞のノンストップ・スラップスティックアクション。
 Boy meets Girlの決定版、ながら今は亡き富士見ファンタジア文庫の作品。いつもこんな冒険と恋をしたいと懐かしくなる。ぜひ、新天地に向かう人には読んでほしい。


人間の絆 上巻 (新潮文庫 モ 5-11)

人間の絆 上巻 (新潮文庫 モ 5-11)

  • 作者: モーム
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/04/24
  • メディア: 文庫



○モーム「人間の絆」
『人間の絆』(にんげんのきずな、Of Human Bondage)は、イギリスの作家ウィリアム・サマセット・モームによって書かれ、1915年に発表された小説。本作は20世紀前半の英文学傑作として広く認められ、日本でも「月と六ペンス」と並び、多数あるモーム作品の中で絶えず重版されている。幼い時分に両親を失い、叔父に育てられた作者自身の自伝的な教養小説である。モームのどもりは、主人公フィリップ・ケアリの足の障害(内反尖足)に置き換えられている。話の舞台は、主人公のドイツ、フランスへの旅行、そして知性と感性を磨く場となったロンドンにおいて展開してゆく。日本語訳(現行版)は、中野好夫訳(新潮文庫 上下)と、行方昭夫訳(岩波文庫 上中下)がある。(Wikipediaより)



 ちょうどここで時間となり、二時間の読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

 次回福井読書会は、3/28(水)午後7時より開催。
 課題図書は、原田マハ「楽園のカンヴァス」です。新潮社、新潮文庫から出版されてますので、ぜひお読みください。

 また次回から会場が変更となります。
 ご厚意より福井県立美術館内美術館喫茶室「ニホ」を会場として貸していただけるようになりました。

 美術館喫茶室ニホ
(〒910-0017 福井県福井市文京3丁目16−1 0776-43-0310  https://goo.gl/maps/NDejFuZ1M7S2

 ニホ様には読書会の問い合わせなどなさいませんよう、何卒ご了承ください。L1080541.JPG
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11/29 第25回福井読書会レポート [読書会]

 「星を読む会」主催、第25回読書会は平成29年11月29日(水)午後7時から、福井市渕にあるよつばCafeで行われました。
 またまた飛び込みの方も来られ、少し緊張の面もちで会が始まりましたが…
 今回の課題図書は、岩井志麻子著「ぼっけえ、きょうてえ」。
 岡山がほこるスーパーホラー作家岩井志麻子先生の作品。第6回日本ホラー小説大賞受賞作。
 会員の方々はどのように読まれたでしょうか、まずは感想に耳を傾けてみます。

1さん
 作家の岩井志麻子さんはテレビのバラエティ番組で拝見した。猫の格好やすごい衣装だったので、不気味な小説書いてるとは思わなかった。
 語り口調の文体がすごくおもしろかった。普通の小説よりも不気味さが伝わった。
 オカルトやホラーが好きで、恐怖映像やネットの怖い話をよく見聞きするためこれを「怖い作品」とは思わなかったが、「不気味」「気持ち悪い」という印象が残った。


2さん
 二回は読んだ。若かったら「怖い話」と感じるかも。経験の差で怖さが違うのでは。
 裏付けがあると、もっと小説としておもしろさが引き立つのではないか。
 宮本常一「忘れられた日本人」に話が似ている。作者はこれを読んでいるのではないかと感じる。
 創作でも、裏付けがないと「おもしろい」と感じることはできない。


3さん
 岩井志麻子をバラエティで見て、こんな気持ち悪い本を書くんだ、という印象。
 読んだ感想は、人の命が軽く感じた。勝手に堕ろして勝手に河原に捨てた時代が本当にあったのかと。そこに怖さを感じた。


4さん
 岩井志麻子を知らなかった。テレビ見ないので。
 「怖い」より「気持ち悪い」という感想。4編の短編はそれぞれに、見た目の気持ち悪さがある。「ぼっけえ、きょうてえ」は頭の後ろの「姉」。
 後輩の女郎を殺す「欲の深さの気持ち悪さ」も怖い。人間の業の深さ。
 「怖い」にも種類がある


5さん
 岩井志麻子をタレントだと思ってた。小説を書いていると知って意外に思った。恋愛系の小説家だと思っていた。
 読んでて怖さを感じたのは、淡々と不幸な自分の生い立ちを語っていく「語り口」。お巡りさんに生まれて初めて優しくされ涙が出るという場面。
 すごく非人道的なことをしていても「人間的な弱み」を見せる所は印象的。


6さん
 前回の読書会の後にすぐ入手し読んだ。でも、一回読んだらもういいやと思った。内容的に読み返せない怖さ、水子殺し、お姉ちゃんにやられた。
 生まれた環境が悪かっただけでこうなる、という怖さ。


 皆さんの感想のあとに、特に印象に残った箇所などについて話しました。
・本に収録されている「密告函」が怖かった、よくできていた、おもしろかった
・表紙の絵が恐ろしい
・女の人らしい「怖さ」。男が読むのと女が読むのでは感じが違う?
・小泉八雲にも女性の怖さを伝える小説がある
・女性が女性を批判すると陰に籠もる恐怖がある
・「あまぞわい」は悲しい話に感じた
・家庭内では旦那にもよるかな?
・単純に「幽霊」が出てくるホラー
・興味がなかったら
・岡山の因習が強い(あくまでも感想です)
・貧しい時代の19世紀に思いを馳せる
・医学的には「二口女」はあり得る
・他の3編に比べれば「ぼっけえ、きょうてえ」は怖くない?

  話は他の短編に……
・男の「愛情」は、所有権争いでしかないのか?
・男はいつまで経っても「子供」
・「密告函」大人気
・旦那デスノートの話
・時代的には女性は所有物、甲斐性のある、食べさせてくれる男はいい男
・吉原は昭和30年代まで遊郭として機能していた話
・以前の課題本である泉鏡花の「高野聖」との対比
・福井読書会の課題本には女性が虐げられる作品が多い?
・県民性の話
・装丁の話、速見御舟の絵との関連性
・角川ホラー文庫でも甲斐庄楠音の絵は怖い


今日の名言大賞は、「この本の中は、男がダメなパターンが多い」です。岩井志麻子先生の作品を如実に表した的確な言葉ではないでしょうか。

皆さんはどのように読まれたのでしょうか。


 次に会員の皆さんに、「冬に読みたい一冊」「冬、雪がテーマの本」をオススメしてもらいました。


○アガサ・クリスティ著「オリエント急行殺人事件」
 厳寒の季節、国際列車オリエント急行は世界各国からの乗客でいつになく混んでいた。一癖も二癖もある乗客たちが作る異様な雰囲気のなか、雪で立往生した車内で、老富豪が刺殺された。名探偵ポアロが腰を上げたが、乗客のすべてには堅牢なアリバイがあった……大胆なトリックで贈る代表作。(amazonより抜粋)
 ミステリー好きとしては、冬・雪ときたら紹介せざるを得ない。せめてなりたやクリスティ。
 また映画も作られていますが、日本版ドラマもよかったですよ、とおすすめ。

○南木佳士著「ダイヤモンドダスト」
 火の山を望む高原の病院。そこで看護士の和夫は、様々な過去を背負う人々の死に立ち会ってゆく。病癒えず逝く者と見送る者、双方がほほえみの陰に最期の思いの丈を交わすとき、時間は結晶し、キラキラと輝き出す…。絶賛された芥川賞受賞作「ダイヤモンドダスト」の他、短篇三本。(amazonより抜粋)
 芥川賞受賞作。古い作品なのに、認知症やうつ病に対する対処法が現代の観点から見てもすばらしい。
 長野が舞台、冬の場面が多い。
 認知症のお父さんが「月を貸した振り込みはどうなった?」という言葉に対する場面が良かった。

○梶井基次郎著「冬の日」
短編小説。6章の断片的挿話から成る。結核の病状が顕著となり、血痰が長く続き始めた時期の焦燥と絶望感を、真冬に移り変わる季節の風景と共に描いた心象的作品である。タイトルは執筆当時に愛読していた松尾芭蕉の『芭蕉七部集』の一集『冬の日』から取られた。(Wikipediaより抜粋)
 とあるバンドがタイトルに使っていたことを覚えている。
 肺病に冒されているタカシが余命宣告をされ、健康な人と病んでる人を比べる
 「漆喰に落ちた血痰を金魚の子をつかむように」などの表現に惹かれる。


○クリフ・マクニッシュ著「レイチェルと滅びの呪文」
降る雪さえ黒い、暗黒の星イスレア。ここでは邪な魔法がすべてを支配する。魔女がつくりだした邪悪な生きもの、さらわれてきた子どもの奴隷たち、あらゆるものにこめられた呪文。はたしてレイチェルは、この星を救う伝説の「希望の子」なのか?異世界を舞台に、少女の冒険を壮大に描くファンタスティック・アドベンチャー。三部作の第一弾。(Googleブックスより抜粋)
 ファンタジー好きが異世界物をオススメします。冬と聞いたらこれしかありませんでした。何も考えずに読むことができます!思考停止したい時に読みます!
 ダレンシャンも好きです!

○偕成社刊「サンタクロースはいるんでしょうか?」
 サンタクロースって、いるんでしょうか?そんなしつもんに、ぴたりとこたえた人がいます。いまから90年ほどまえのアメリカのニューヨーク・サンというしんぶんにでた社説です。この本は、その社説を訳くしたものです。さあ、サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?(amazonより抜粋)
 子供のサンタクロースはいますか?の問いに新聞社が答えたもの。
 子供の頃に母にすすめられた。


○山本一成著『人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?』
 2017年4月1日――人工知能「ポナンザ」が現役の将棋名人に公式戦で初めて勝利した日を、その生みの親である著者は次のように振り返ります。(amazonより抜粋)
 AIがどのくらい本物かを知りたかった。冬・雪は関係ない。

○S・ツヴァイク著『チェスの話』
 ツヴァイクが亡命の途上で書いた最後の小説。ナチス圧制下ホテルに軟禁されたオーストリア貴族の心理を描いた、興味津々の名作。(amazonより抜粋)
 チェスの名人の話。冬・雪は関係ない。

 ちょうどここで時間となり、二時間の読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。

  第26回福井読書会は、2018年1月17日(水)午後7時から、よつばカフェで行います。
 新年早々課題図書は、新春恒例乱歩横溝出てこいや祭り!
 江戸川乱歩著「D坂の殺人事件」、そしてもう一冊江戸川乱歩著「押絵と旅する男」の2冊です。
 江戸川乱歩が愛した探偵明智の初出作品と、自己評価に厳しい乱歩先生が「私の短篇の中ではこれが一番無難だといってよいかも知れない」肯定的な言葉を残している最高傑作の誉れ高い幻想小説。
 乱歩先生の二面性を語りたいと思います。

 また、本との出会いをオススメする紹介本のお題は「春に読みたい、新入学生にオススメしたい一冊」です。
 お近くの方はお気軽にご参加ください。



オリエント急行の殺人 (新潮文庫 ク 3-4)




ダイヤモンドダスト (文春文庫)






檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))

檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))

  • 作者: 梶井 基次郎
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1954/04/25
  • メディア: 文庫






レイチェルと滅びの呪文





サンタクロースっているんでしょうか?

サンタクロースっているんでしょうか?

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2000/11/27
  • メディア: 単行本

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9/27 第24回福井読書会レポート [読書会]

_f_u_k_fukuidokushokai_201710022018363e4s.jpg 第二十四回読書会が平成29年9月27日(水)午後7時から、よつばCafeで行われました。

 今回の課題図書は、岩崎夏海著「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」です。
 読書会初の実用書!会員の皆さんはどのように読まれたのでしょうか?
●読書会 19:15~
 推薦者の推薦ポイント
 営利目的団体ではない、ボランティア団体ですらない「野球部」にマネジメントを落とし込んだのが、おもしろい狙いだった。取っつきやすい文章でドラッカー初心者に向けた入門編としてちょうど良かったのではないか。
 同作家の「まずいラーメン屋はどこへ消えた?」(小学館101新書)で作品の裏話を書いているのでまた深く読みたい時は参考にされると良い。
 ドラッカーの「真摯であれ」という一番のポイントがよく現れていていい内容だった。

 会始まって初の実用書、進め方も手探りなので雑談形式で進行しました。
・実際に甲子園へ応援に行ったことがあるが、すごく大変
・定年になったので組織論はしばらく語りたくなかった
・ドラッカーを読みたいか?いや、読みたくないはず!
  →読まなければいけない人の入門書としては価値がある
・実用書は読んだ機会が少なかった
  →自分の進路を含めて自己目標の管理を考えたい
・生活に落とし込める本だった
・高校生の時にテニス部の部長をしていて、とても共感できた
・ソフトボール部でキャプテンをやっている時に読んでいたらよかった
・福井読書会はリア充の集まりか(笑)
・実用書を毛嫌いしていた
・野球のルールを知らないのが辛かった
  →最後の感動的と思えるシーンもよく分からなかった
・小説じゃないなと思った
・高校生が読むと夢がなくなる
  →ここまで実際の管理をされると辛い
・組織マネジメントと野球部マネージャーがくっついていてわかり易さがある
・真摯さとは何か?
・物語の流れとしては王道な作品と思う
・ノーバントノーボール作戦の技術にふみこんだ所はキモ?必要?
・あだち充の『タッチ』を元に書いた
  →40、50代向けの作品!?
・編集者とタイアップして書く
・死の間際の表現がリアル
・それはそうとして、若い人はなぜ長編を読まないのか?最初さえ我慢すれば読めるのに
  →若い人は時間無いんです。
・ドラッカーに感情移入した
・読書会の顧客とは→参加者か?
・組織の定義付け→読書の楽しみを伝える、知らない事が分かる、知識の探求?
・結果中心の会社運営
・みなみちゃんが他の選手を説得する手法がすごい
・来年、再来年にはマネジメントの手法が通用するのか?

 今日のまとめは、「日本人にお勧めなのはドラッカーより渋沢栄一!!義理人情の方が読み易い」でした。
 また渋沢栄一も課題図書に上がる日がくるのか?乞うご期待、といったところで今日の課題図書の意見交換を終了いたしました。

20:40~
 会員のみなさんがそれぞれのオススメ本を紹介しあいました。
 今回のテーマは「私が一番好きな本」。だったんですが……、どうやらみなさん告知を読んでいなかったみたいで。
 思い思いのオススメ本となりました。

○コナン・ドイル著「シャーロックホームズ 緋色の研究」
 シャーロックホームズ最初の事件。ミステリ好きなら一度は通る道?

○清水潔・瀬木比呂志の対談「裁判所の正体」(新潮社)
 「文庫X」、「殺人犯はそこにいる」の清水潔と「絶望の裁判所」の瀬木比呂志が三日かけて対談した内容を綴った、日本の裁判システム。
 日本では捕まったら終わり?裁判と「警察」のシステム。原発差し止め判決を出した裁判官は左遷させられた?他人事ではない裁判所の中身について考えさせられる一冊

○菊池寛著「入れ札」
 代官を斬り殺した国定忠次が信州追分へ落ちる途中のお話。主人公は手下の一人「九郎助」。周りから兄貴扱いされているものの裏へ回ると軽んじられている。目立たないよう、忠次が手下を三人へ減らすためみんなで入れ札、選挙によって決めることとなった。掟をやぶって自分の名前を書いて入札した九郎助に待っていた運命とは。

○長野まゆみ「魚たちの離宮」(河出文庫)
○長野まゆみ「天体議会」
 多分長野まゆみは、音の連なりや、情景を楽しむ作品であって、あらすじなんてないに等しいんだと思いました。

 わたしが好きだった描写は、南に旅立つオートマータの少年が、万華鏡(カレイドスコープ)の中に、水連と銅貨の身に着けてる物を欲しがるシーンです。
 その人の無事の航海を祈って、身に付けてる物を、万華鏡の中に入れるようです。それを覗くのは、万華鏡の持主だけのようで、水連は、ネクタイピンかな、銅貨は鉱石の欠けらだったかな。それを入れるシーンです。
 それを貰ったオートマータの少年は、南行きの船に乗り込んで行くんですが、この少年は恐らく死者なんですね。
 それを銅貨は、兄のあおいに、少年は南に行ったことを告げるんですが、恐らく死んでいるか、人形だと気づいている兄は、そんなはずはないだろう、と鼻で笑うんです。
このシーンが好きです。
(推薦者感想文)

 ここで時間となりました。参加した皆様お疲れさまでした。

 次回25回読書会は、2017年11月29日(水)午後7時から9時まで、よつばカフェで行います。
 課題図書は、岩井志麻子著「ぼっけえ、きょうてえ」に収録されている表題作「ぼっけえ、きょうてえ」です。

 また、本との出会いをオススメする紹介本のお題は11月の読書会にぴったりな「冬に読みたい一冊」「冬、雪がテーマの本」です。

 以上、星を読む会主催第24回福井読書会でした。




もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫)

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら (新潮文庫)

  • 作者: 岩崎 夏海
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2015/11/28
  • メディア: 文庫





緋色の研究【新訳版】 (創元推理文庫)

緋色の研究【新訳版】 (創元推理文庫)

  • 作者: アーサー・コナン・ドイル
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2010/11/28
  • メディア: 文庫





裁判所の正体:法服を着た役人たち

裁判所の正体:法服を着た役人たち

  • 作者: 瀬木 比呂志
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2017/05/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)





菊池寛 (ちくま日本文学全集)

菊池寛 (ちくま日本文学全集)

  • 作者: 菊池 寛
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1991/12
  • メディア: 文庫





天体議会(プラネット・ブルー) (河出文庫―BUNGEI Collection)

天体議会(プラネット・ブルー) (河出文庫―BUNGEI Collection)

  • 作者: 長野 まゆみ
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1994/08
  • メディア: 文庫



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