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R2.9/30 第42回福井読書感想交換会レポート『キノの旅 -the Beautiful World-』(時雨沢恵一著 電撃文庫) [読書感想交換会]

 「星を読む会」主催、第42回福井読書感想交換会が令和2年9月30日(水)午後7時から、福井県立美術館横「美術館喫茶室ニホ」で行われました。
 課題図書は、時雨沢恵一著「キノの旅-the Beautiful World」(電撃文庫)。
 まずは、出席されたみなさんの書評をお聞きしました。

会員 1
 偏ることの怖さ。
「レールの上の三人の男」が興味をひいた。全体を見ずに仕事をすると無駄が多い、全体を見回すことの大切さを知った。短くて頭使わずに済んだ。
 ショートショートは好き。
会員 2
 絵のついた小説を読む機会が少ない。読んでみるとまじめな設定。
 多数決の国、コロシアム、大人の国が面白かった。
 ピストルのことを他の呼び方で呼ぶ、作者のこだわり?
 全体として問題提起の仕方は真面目。もう一度ゆっくり読んでみたい。
 読みづらさはなかった。星新一のボッコちゃんなんかはひっかかりながら読んだ覚えがある。
 ショートショートは行間を読む必要がある。 会員 3
 設定は「キノ」という男の子がバイクに乗って
 人の痛みがわかる国は
 大人の国はなんなんだ?と混乱した。過去にさかのぼるのか?
 平和の国、中学生ぐらいが読むと面白く感じるのか。
 小さい年齢の読者なら吸収が早いのか? 会員 4
 読みやすいが、感想に困る。
 キノ、エルメスの描写から入る方式が慣れなかった。
 綺麗な風景から入るが、暴力、殺戮のシーンが対比している。
 短い言葉で会話が成立するテンポの良さ。
 いろんな国に旅をするが、その国の情勢だけ聞いて解決しないスタイルはモヤモヤが残る。  雑談形式で、会として次のように感想文をまとめました。  拳銃、バイクをパースエーダー、モトラドと呼ぶのはファンタジーと現実を分ける工夫か。だらだらと話をふくらませ過ぎない工夫としての、3日間滞在ルール。
 現在のコロナ禍と似た状況とも考えられる「人の痛みが分かる国-I see You」。副題のI see Youにもいろんな意味が含まれている。人は他人と離れては生きていけない。
 「多数決の国-Ourselfish」。Ourselfishは私たちのわがままという意味か?多数決は同調圧力と似ている。
 「レールの上の三人の男」は現代社会と似通う雰囲気がある。労働者と旅人の対比が面白いのか?
 社会の歯車になるのも難しい現代で、社会の歯車とは何か。ホラー作品としては極上。
 「大人の国 ーNatural Rights」。旅人ですらも殺害してしまう「ちゃんとした大人」になった人々。知らず知らず身につく正義は怖い。冒頭の名前の由来になった花は、ぼけの花か。
 「平和な国ーMother's Love」。自分の身内が傷つくよりは、タタタ人を傷つけるのは是か非か。  感想文も途中ですが、定刻となり読書会お開きとなりました。参加された会員の皆様、お疲れさまでした。  次回42回福井読書感想交換会は、令和2年11月28日(土)19:00から。
 課題図書は、三浦しをん著「まほろ駅前便利軒」(文春文庫)を取り上げます。
 時節柄健康に気をつけ、読書ライフをお楽しみください。 IMG_20200930_224530_956.jpg

タグ:読書会
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